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(2011-11-12) ソロモンの諸事業 ソロモンが20年を費やして２つの建物、神殿と王の宮殿を建て終わったとき、ティルスの王ヒラムがソロモンの望みどおりにレバノン杉と糸杉の材木や金を提供してくれた（(2011- 9-24) 神殿建築の準備 part 1参照）返礼として、ソロモンはヒラムにガリラヤ地方の20の町を贈った。ヒラムはソロモンから贈られた町々を視察するためにティルスから出てきたが、この町々は彼の気に入らなかったので、ヒラムは「私の兄弟よ、あなたがくださったこの町々は一体何ですか」と言った。そのため、この町々は「カブルの地（値打ちのない地）」と呼ばれることとなった。ヒラムはすでにソロモン王に金120キカル（約4.1トン。参考まで、2011年現在の価値に直すと、金1g4000円として164億円相当）を贈っていた。その見返りとしては、安いものとしてヒラムの目には映ったようである。
あるとき、エジプトの王ファラオが攻め上ってきてゲゼルを占領し、火を放って焼き払い、その町に住んでいたカナン人を殺し、ソロモンの妃となった自分の娘にそれを贈り物として与えた。ソロモンはゲゼルを要塞化するとともに、下ベト・ホロン、バアラト、荒れ野にあるタドモル（位置不詳）、ソロモンに属する補給基地の町、戦車隊の町、騎兵隊の町を築いた。ソロモンはエルサレム、レバノン、及び彼の支配下にある全地域に、彼が望む町を築いていった。 イスラエル人ではない者、アモリ人（アムル人）、ヘト人（ヒッタイト人）、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の生き残りの民のすべて、彼らの後、この地に生き残った子孫で、イスラエル人が滅ぼし尽くすことのできなかった者を、ソロモンは奴隷として労役に服させた。しかしソロモンは、イスラエル人については奴隷とすることはなかった。ソロモンはイスラエル人については戦士や王の家臣、将軍、精鋭、戦車隊と騎兵隊の長とした。ソロモンの工事に配置された監督は550名で、工事に従事する人々の指揮をとった。 また、ファラオの娘が、ダビデの町から彼女のために建てられた宮殿（(2011-10-15) 宮殿の建築／青銅職人ヒラム参照）に移って間もない頃、ソロモンはミロの砦（位置不詳）を建てた。そのほかソロモンはエルサレムの城壁を築き、ハツォル、メギドの要塞を建設した。 ソロモンは、神のために築いた祭壇に年に３度、焼き尽くす献げ物と和解の献げ物を捧げ、神前で香をたいた。 ソロモン王はまた、エツヨン・ゲベルで船団を編成した。ソロモンが船団を編成するにあたって、ティルスの王ヒラムは船団を組み、自分の家臣で航海の心得のある船員たちを送り、ソロモンの家臣たちに合流させた。彼らはオフィル（位置不詳。『バイブルアトラス―『聖書新共同訳』準拠聖書地図』（日本聖書教会、２０００年）p.27によればアラビア半島南端の辺りか？）に行き、金420キカル（約14.4トン）をソロモン王のもとにもたらした。 （列王記上第９章第１０節〜第２８節より） 参考地図1-6-29：ソロモンの諸事業
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