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(2007-7-9) イサク、ゲラルに滞在する part 1 さて、少し前の記事、(2007- 6-19) アブラハム part 4で、アブラハムとゲラルの王アビメレクとの間の話（Ｅ文書）に対応するＪ文書（南王国）版の物語がある、と書いた。今日はこれを取り上げたい。 アブラハムの時代に起きたのとはまた別の飢饉がおきたので、イサクは一族を引き連れて豊かな土地、エジプトを目指して旅した。 ペリシテ人の町、ゲラルに着いたところで、神がイサクのところに現れて告げた。「エジプトにくだってはならない。ここに滞在しなさい。あなたがこの土地に滞在するならば、私はあなたと共にいてあなたを祝福し、あなたとその子孫にこの土地を与えよう。アブラハムに約束したように、あなたの子孫は天の星のように増え、繁栄することになる。」 そこでイサクはゲラルに留まることにした。 さて、リベカが美しかったので、イサクは土地の者が自分を殺してリベカを奪うのではないかと恐れた。それで、父アブラハムがエジプトにいたときに母サラを妹と偽ったように、イサクもまた、リベカを妹と偽った。 イサクはゲラルにしばらく滞在していたが、あるとき、ゲラルの王アビメレクが窓から下を眺めていると、イサクがリベカを傍らに寄せて優しく抱いていた。その様子はとても妹に対するものとは思われなかったので、アビメレクはイサクを自分のところに呼んで言った。「彼女は本当は、あなたの妻なのだろう。なぜ妹だ、などと言ったのか。」 イサクは答えて言った。「彼女のために、私は殺されるかもしれないと思ったからです。」 アビメレクは言った。「あなたは、なんということをしたのだ。もし民の誰かがあなたの妻と寝たら、あなたは我々を罪に陥れるところであった。」 ただちにアビメレクは民に命令を下した。「イサクまたはその妻、リベカに危害を加える者は、死刑に処せられる。」 こうして安全にゲラルに滞在するようになったイサクはやがてここで穀物の種を蒔くと、イサクには神の加護があったので、その年のうちに１００倍の収穫を得た。 ・・・と、まぁ、ちょっとイサクたちに都合の良すぎるストーリー展開になっているが、そこはイスラエルの昔話であるので、当然と言えば当然であろう。 （次回に続く） 参考地図1-2-1古代イスラエル
（(2007- 6-14)の図を再掲。注意事項についてはその記事を参照してください）
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