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(2010-3-18) ゴリアテ part 1 (2010- 2-11) ヨナタン、命に背く part 4で書いたとおり、サウルの生涯は外敵との戦いに費やされていた。 そんなあるとき、ペリシテ人はイスラエルに戦いを仕掛けるべく軍を集め、ユダのソコに集結した。そうしてソコとアゼカの間にあるエフェス・ダミムというところに陣を張った。 一方、ペリシテ人が動いたとの報せを受けたサウルも兵を集め、エラの谷に人を敷き、ペリシテ軍との戦いに備えた。そうして２つの陣営は、谷をはさんで互いに陣を並べ、にらみ合うこととなった。 するとある時、ペリシテの陣地から一人の戦士が進み出てきた。背丈は６アンマ半（約290cm）あった、と聖書にあるが、現代のギネス世界記録における身長の最大値は272cm（ロバート・ワドロー氏、アメリカ、1940年記録）。おそらくは、例によってゴリアテの身長も誇張であろうが、とにかく巨大な男だった。頭に青銅の兜をかぶり、身には青銅5000シェケル（約57kg）の重さのあるウロコ綴じの鎧を着て、足には青銅のすね当てを着け、肩には青銅の投げ槍を背負っていた。 槍の柄は機織りの巻き棒のように太く、穂先は鉄600シェケル（約6.8kg）の重さがあり、彼の前には盾持ちがいた。 「我が名はゴリアテ！！ ガトの生まれだ！」 彼は吼えるように叫んだ。 「どうしてお前たちは戦列を整えて出てくるのか。私はペリシテ人、お前たちはサウルの家臣。一人を選んで、私の方へ下りて来させよ。その者に私と戦う力があって、もしも私を討ち取るようなことがあれば、我々はお前たちの奴隷となろう。だが、私が勝ってその者を討ち取ったら、お前たちが奴隷となって我々に仕えるのだ！」 続けて彼は叫んだ。 「今日、私はイスラエルの戦列に挑戦する。相手を一人出せ。一騎打ちだ！」 ゴリアテの声は谷間にこだました。だが、その巨体を見て名乗りを上げようとする者はイスラエルの陣にはいなかった。サウルも兵士も皆、恐れおののいてしまった。 （次回に続く） 参考地図1-6-6：ゴリアテ
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