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(2009-3-12) アビメレク part 2 （前回からの続き） こうして、シケムのすべての首長と住民が集まり、アビメレクを王とした。
話はややそれるが、士師記のこの辺りの記述は、(2009- 3- 2) 士師ギデオン part 16における記述と若干矛盾する。民がギデオンに、王に就くことを求めたとき、ギデオンは王制を拒否して「私はあなたたちを治めない。息子もあなたたちを治めない。主があなたたちを治められる。」と言ったはずである。 ところが、この辺りの話は、ギデオンの息子たちが統治することを前提に進められている。シケムの首長たちは、ギデオンの息子たちがギデオンに代わり、自分たちに君臨することを恐れたからこそ、アビメレクの奸計に乗り、そしてアビメレクはギデオンの他の７０人の息子を殺したのである。士師記の話自体が伝説の可能性が高いので、いちいち引っかかっる必要もないのかもしれない。強いて推測すれば、なんだかんだと民はギデオンを指導者として仰ぎ、その没後は当然のようにその息子たちにその座を委ねる流れにあったのであろうか。あるいは、ギデオンの息子たちにはその気がないのに、アビメレクがシケムの首長たちをそそのかして、ギデオンの息子たちが君臨しようとしているかのように思わせたのかもしれない。 いずれにせよアビメレクは、謀って事態を自分に都合の良いように仕向けることに成功した。
一方、ギデオンの子で唯一生き延びたヨタムは、アビメレクが王に就任したことを知ると、その非を責める演説をするべく、ゲジリム山に登った（ゲジリム山は、シケムの南側にある山）。 （次回に続く） 参考地図1-5-4：アビメレク
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