イスラムの歴史 (2008-10-20)

(2008-10-20)　ギブオン人の服従　part 2

（前回からの続き）

　ヨシュアの傍らにいた者が言った。「お前たちは、この地に住んでいるのであろう。どうして協定など結べようか。」　言外に、この地の者であれば滅ぼすのみ、という意味を含ませていた。

　するとその者たちは重ねて言った。「私たちは、あなたのしもべでございます。」

　ヨシュアは尋ねた。「あなたたちは何者か。どこから来たのか。」

　「私たちはあなたの神、主を慕って遠い国から参りました。主がエジプトでなさった一切のことも、ヨルダン川の東側でシホンとオグに対してなさったことも、ことごとく伝え聞きました（(2008- 6- 9)　シホン、オグとの戦闘　part 1参照）。私たちの長老はじめ国の住民は皆、あなたたちと協定を結ぶために私たちを遣わせました。ご覧ください。これがわたしたちのパンです。出発した日にはまだ温かかったのが、今はすっかり干からびてぼろぼろです。このぶどう酒の革袋も、酒を詰めたときは真新しかったのですが、ご覧ください、破れてしまいました。私たちの服も靴も、はるかな長旅のため、古びてしまいました。」

　ヨシュアたちは彼らの食糧を受け取ったが、神の指示は求めなかった。ヨシュアは彼らの申し出を受け入れ、和を講じ、命を保証する協定を結んだ。

　使者は言った。「それでは、私たちの命は保証してくださいますか。」

　ヨシュアは保証する、と答えた。

　使者はさらに尋ねた。「主の名にかけて、保証してくださいますか。」

　ヨシュアは答えた。「ああ、保証する。」

　そうしてヨシュアはこの協定を民に周知した。

（次回に続く）

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