イスラムの歴史 (2008-10-23)

(2008-10-23)　ギブオン人の服従　part 3

（前回からの続き）

　協定を結んで３日経ったところで、イスラエルの民は、先ほどの使者が実は近隣の住民であることを知った。ギブオンからの使者の会話などが伝わったのであろう。さっそく、事実を確認するため、イスラエルの民の一部がギブオンを訪れてみると、はたして先の使節団はそこの町のものだった。イスラエルの民はこの地を征服するべきものなのに、先に結んだ協定に従えば、イスラエルの民はギブオンの町を滅ぼすことはできない。

　イスラエルの民の不満は、ヨシュアら指導者層に集まった。

　ヨシュアたちは民に言った。「我々は、主にかけて彼らに命を保証すると誓った。今、彼らを手にかけることはできない。こうしよう。彼らを生かしておき、柴刈りと水汲みをさせよう。」

　そうしてヨシュアは、ギブオンの住民を呼び集めて言った。

　「お前たちはなぜ、我々を欺いて、はるかな遠い国から来たなどと言ったのか。お前たちは、我々の住むべき土地に住んでいるではないか。お前たちは今、呪われて、奴隷となり、以後、お前たちは代々、共同体と神の宮のために柴刈りと水汲みをする宿命を負う。」

　こうして、ギブオン人は、ずっと後まで柴刈りと水汲みをする運命を背負った。王国期になり、神殿ができてからは、神殿の柴刈り・水汲みに従事することになった。

（ヨシュア記第９章より）

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