|
Copyright(C)2007-2008. Hidenori Tsuchikura. All rights reserved (Except some contents I write "this is other person's or organization's product.")
|
|
(2008-6-6) 青銅の蛇 以下は、Ｅ文書の物語である。
民がホル山を出発し、エドムの領土を迂回して旅していた頃。民は途中で耐えきれなくなって、神とモーセに逆らい、またも不平不満を言い始めた。 「なぜ、我々をエジプトから導き上ったのですか。荒れ野で死なせるためですか。パンも水もなく、こんな食物では、気力も失せてしまいます。」 すると神は、炎の蛇を民に向けて放った。蛇は人々を咬み、大勢の人が倒れた。恐れた人々はモーセのところにやって来て言った。「我々は主とあなたを非難する罪を犯しました。どうか主に祈って、この蛇を取り除いてください。」 モーセが祈ると、神はモーセに言った。「あなたは炎の蛇をつくり、旗竿の先に掲げよ。蛇に咬まれた者がそれを見上げれば、命を得る。」 モーセは青銅で１つの蛇をつくり、旗竿の先に掲げた。蛇が人を咬んでも、その人が青銅の蛇を仰ぐと、助かった。 （民数記第２１章第４節〜第９節より）
（解説編） ・・・という物語になっているが、そもそもの話のベースは、古代の遊牧民が荒れ野で悩まされた蛇の対策のために作った「魔よけ」に遡るという。（『新共同訳 旧約聖書略解』（木田献一監修、日本キリスト教団出版局、２００１年） p.197-198参照）。いくらなんでも、青銅の蛇を見ただけで解毒できるはずがない。 あと、この青銅の蛇は、モーセが造ったものとして伝えられていくが、時代は下ってヒゼキヤ王の時代（(2007- 4-28) イスラエル王国の歴史参照）に、偶像崇拝に抵触するとして破壊される（列王記下第１８章第４節）。だがそれは、ずっと先の話である。
|
|
Copyright(C)2007-2008. Hidenori Tsuchikura. All rights reserved (Except some contents I write "this is other person's or organization's product.")
|
