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(2008-6-2) アロンの死 エドムを通過できないのならば、仕方がない − モーセは、北を目指すことにした。とにかく、進める範囲で北上してみよう。 そうしてエドムの国境にあるホル山（位置不詳）の付近まで来たとき、アロンが死んだ。さすがにモーセは衝撃を受けた。民のリーダーの１人を失ったことになるからである。人々は泣いてホル山にアロンを葬り、喪に服した。 モーセはアロンの子、エルアザルにアロンの衣を着せた。 その日。神がモーセに語った。「アロンは、先祖の列に加えられる。彼は約束の地に入ることはできない。あなたたちは、メリバの水のことで私の命令に逆らったからだ。」 そのときようやく、モーセは先の神の言葉を理解した。『それゆえあなたたちは、この民を約束の地に導き入れることはない。』（(2008- 3-21) メリバの水 part 2参照） これはつまり、私やアロンは生きて約束の地に民を導き入れることはない、すなわちその前に自分は死ぬ、ということのようだった。 モーセは、アロンの死に加えてさらに衝撃を受け、よろめきながら自分の天幕に戻った。（あんまりだ。） 不覚にも涙がまた出てきた。苦労に耐えに耐えてここまで民を引っ張ってきたのに、自分は最終目的地にたどり着く前に死ぬという。いろいろな感情が押し寄せてきて、モーセは一時笑い、泣き、最後にはむせび泣いて、ほとんど錯乱状態になった。 （一体何のために私はここまで・・・。） その夜、眠りに落ちるまでモーセはぐるぐると思考を巡らし続けたけれども、まったく答えは出なかった。 この日以降、モーセの表情はさらに陰鬱なものになった。 （民数記第２０章第２２節〜第２９節より）
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