イスラムの歴史 (2008-3-21)

(2008-3-21)　メリバの水　part 2

（前回からの続き）

　民が喜んで水を求めている間、神はモーセとアロンに向かって語った。「あなたたちは何度、私を疑うのか。私は葦の海で民を救ってみせたではないか。マナを毎日、与えているではないか。」　二人が言葉を返せないでいると、神はさらに言った。「あなたたちは、イスラエルの人々に、私が聖なることを示さなかった。それゆえあなたたちは、この民を約束の地に導き入れることはないであろう。」　そう言って、神はモーセとアロンのもとから離れた。

　神の言葉にモーセとアロンは凍り付いた。かつ、その意味を測りかねた。『この民を約束の地に導き入れることはない』というのは、この脱出行が失敗に終わるということだろうか？　しかし翌日以降もマナは降り続けた。民に対する神の加護が無くなったわけではなさそうだった。

　「今は、進み続けるより他はあるまい。」　モーセはアロンに言った。立ち止まっていたところで、何も始まらない。「いつか、神の怒りが解ける日が来るかもしれない。とにかく我々は、導き続けるしかないのだ。」

（出エジプト第１７章第１～７節、民数記第２０章第２～１３節より）

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