イスラムの歴史 (2009-2-16)

(2009-2-16)　士師ギデオン　part 12

（前回からの続き）

　ギデオンの怒りは、ミディアン人の王に向かった。

（奴らを殺す）

　ギデオンは即座に追撃を決意し、例の３００人の兵を率いて出発した。

　彼らはスコトにたどり着いた（スコトの由来については(2007- 9-26)　ヤコブ　（帰郷編）　part 6参照）。ギデオンはスコトの人々に言った。「私に従ってきた民にパンを恵んでいただきたい。彼らは疲れ切っている。わたしはミディアンの王ゼバとツァルムナを追っているところだ。」

　しかし、スコトの指導者たちは答えて言った。「私たちがあなたの軍隊にパンを与えなければならないと言うからには、ゼバとツァルムナの手首を既に捕らえているのか。」　そうでないならパンを与える義理はないと言わんばかりだった。

　ギデオンは言った。「そうか。それなら、主がゼバとツァルムナを私の手にお渡しになるとき、私は、お前たちのその身を荒れ野のいばらとトゲで打ちのめす。」

　そう言い捨てて、ギデオンは先を急いだ。

（次回に続く）