|
|
|
(2007-12-20) 解説編 ユダとタマルの話 さて、それではユダはそんなに立派な人物として描かれているかというと、そうでもない。既に触れたユダとタマルの話（(2007-10-12) ユダとタマルの話 part 1 〜）では、ユダがタマルに完全にやり込められる話になっている。かつ、ユダとタマルの間から生まれてくる子どもの子孫が、やがてダビデ王につながっていくという伏線にもなっている。 既に述べたように、長男・次男・三男が落選し、四男であるユダ（の部族）が王国の主導権を握りました、というストーリーや、ヨセフをユダがかばった話など、ユダ王朝に都合の良いストーリーがＪ文書において続く中で、この話は結構浮いている。もともと単独のストーリーとして伝承されていたともされている（『新共同訳 旧約聖書略解』（木田献一監修、日本キリスト教団出版局、２００１年）p.74以降を参照）。 私の個人的な印象では、南王国（ユダ王朝）の中にあっても、王朝に批判的な人による創作ではないかな、とも思う。
|
|
Copyright(C)2007. Hidenori Tsuchikura. All rights reserved (Except some contents I write "this is other person's or organization's product.")
|
トップページ
目次
前の記事
