イスラムの歴史 (2017-12-2)

(2017-12-2)　ユダの王マナセ　part 2／ユダの王アモン

（前回からの続き）

　マナセは神の目に悪とされることをユダに行わせて、罪を犯させた。彼はその罪を犯したばかりでなく、罪のない者の血を非常に多く流し、その血でエルサレムを端から端まで満たした。

　なお、聖書の歴代誌の方では、あまりにもマナセの異教への傾倒がひどいため、神がアッシリアの将軍を使ってマナセを懲らしめた話が載っている。それによれば、アッシリアの将軍たちが攻めてきてマナセを鉤で捕らえ、一対の青銅の足かせに彼をつないでバビロンに引いていった。そこでマナセが自分の行いを悔い改めたことを見た神は、マナセをエルサレムに連れ戻し、それ以後、マナセは異教の神々と偶像を神殿から取り除き、神殿の建つ山とエルサレムに築かせた全ての異教の祭壇も同様にして町の外に投げ捨てた、とあるが、これは後述する理由によりおそらく創作（フィクション）であろう。

　５５年間の治世の後、マナセは没した。彼は王家の墓ではなく、自分の宮殿の庭園、ウザの庭園に葬られたという。マナセが没すると、その子アモンが王になった。

　ところが、アモンは即位して間もなく、家臣の謀反に遭い、殺されてしまった。アモンは父と同じ路線を踏襲した　－　すなわち、異教の偶像に仕え、その前にひれ伏した。これが、イスラエルの宗教に忠実な者の反感を買ったのであろう。ところが、国民はこのクーデターを起こした家臣たちを捕らえ、これも全て討ってしまった。そうして、その子ヨシヤを王にした。このとき、ヨシヤはわずか８歳であったという。

　なお、アモンもまた、王家の墓ではなく、父が葬られたウザの庭園に葬られた。

（列王記下第２１章、歴代誌下第３３章より）

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