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(2012-9-2) ナボトのぶどう畑 part 2 （前回からの続き） あっという間に窮地に追い詰められ、訳が分からないままナボトは町の外に連れられていった。男たちに押さえつけられている間に、民は石を拾い始めた。 − ナボトを殺すために、である。なぜ、こんなことに？ 絶体絶命の状況に絶望するナボトは、突然気づいた。思い当たることは１つしかない。王がぶどう畑を所望したときに、それを断ったことである。 だが、いくらナボトが思い当たったところで、今、目の前に迫る危機を逃れることには何ら役に立たなかった。民は、ナボトが神と主を呪ったことを非難しているのであり、ぶどう畑のことをいくら話したところで、止められるとは思えなかった。 そうこうするうちに、民が石を投げ始めた。ナボトはうめき声を上げたが、それにも構わず次々と石が降り注ぎ、やがてナボトは息絶えた。長老たちはイゼベルに使いを送り、ナボトが石で打ち殺されたと伝えた。 イゼベルはその知らせを聞くと、アハブに言った。「イズレエルの人ナボトが、銀と引き換えにあなたに譲るのを拒んだあのぶどう畑を、直ちに自分のものにしてください。ナボトはもう生きていません。死んだのです。」 アハブはナボトが死んだと聞くと、直ちにナボトのぶどう畑を自分のものにしようと下っていった。 同じころ、神の言葉が預言者エリヤに臨んだ。「直ちに下っていき、サマリアに住むイスラエルの王アハブに会え。彼はナボトのぶどう畑を自分のものにしようと下ってきて、そこにいる。彼に告げよ。『主はこう言われる。犬の群れがナボトの血をなめたその場所で、あなたの血を犬の群れがなめることになる。』」 エリヤは、神が命ずるままに下っていった。そして、エリヤとアハブは出会った。アハブはエリヤに言った。「私の敵よ、私を見つけたのか。」 エリヤは言った。「そうだ。あなたは自分を売り渡して主の目に悪とされることに身を委ねたからだ。『見よ、私はあなたに災いを下し、あなたの子孫を除き去る。イスラエルにおいてアハブに属する男子を、つながれている者も解き放たれている者も全て絶ち滅ぼす。私はあなたが招いた怒りのため、またイスラエルの人々に罪を犯させたため、あなたの家をネバトの子ヤロブアムの家と同じように、またアヒヤの子バシャと同じようにする。』 主はイゼベルにもこう告げられる。『イゼベルはイズレエルの塁壁の中で犬の群れの餌食になる。アハブに属する者は、町で死ねば犬に食われ、野で死ねば空の鳥の餌食になる。イゼベルの遺体はイズレエルの所有地で畑の面にまかれた肥やしのようになり、これがイゼベルだとは誰も言わなくなる。』」 アハブはこれらの言葉を聞くと、エリヤと別れて立ち去った。やがてアハブは自らの衣を裂き、粗布あらぬのを身にまとって断食した。彼は粗布の上に横たわり、うちひしがれて歩いた。 神の言葉がエリヤに臨んだ。「アハブが私の前にへりくだったのを見たか。彼が私の前にへりくだったので、私は彼が生きている間は災いをくださない。その子の時代になってから、彼の家に災いをくだす。」 （列王記上第２１章より） 参考地図1-7-8：ナボトのぶどう畑
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