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(2011-5-21) シェバの反逆 part 3 （前回からの続き） 仕方なく、ダビデはアビシャイ（ヨアブの弟）に言った。 「我々にとって、ビクリの子シェバはアブサロム以上に危険だ。シェバが砦の町々を見つけて我々の目から隠れることがないように、お前は主君の家臣を率いて彼を追跡しなさい。」 ヨアブではなく、アビシャイに命じたところに、ダビデがヨアブに対して距離を置いていたことがうかがわれる。そこでアビシャイはヨアブの兵、クレタ人、ペレティ人などの勇士を率いてエルサレムを出発し、シェバを追跡した。ヨアブもまた、直接の命は受けていないものの、アビシャイに同行した。 ヨアブ、アビシャイ率いる軍がギブオンの大石のところにさしかかったとき、アマサが彼らの前に現れた。ダビデに命じられた３日間のうちに十分な兵を集めることができず、ばつが悪そうに現れたアマサに、ヨアブは微笑をたたえて声をかけながら近づいた。「兄弟よ、無事か？」 だが、近づきながらも、密かにヨアブが腰に帯びていた剣を抜いていたことに、アマサは気づいていなかった − 口づけをしようとヨアブは右手でアマサのあごひげに触れた。そうして左手に持っていた手で、ヨアブは一気にアマサの下腹を貫いた。 うめき声があがった。 アマサのはらわたが地に流れ出て、二度突くまでもなくアマサは死んだ。 アマサが息絶えると、ヨアブとアビシャイは自分たちの部下に命じて言った。「我々はシェバを追う。お前は、後続の兵士たちを我々に続いて進ませろ。」 そう言って、ヨアブとアビシャイはシェバを追跡した。 ヨアブたちに命ぜられた部下は、道にとどまり、「ヨアブを愛する者、ダビデに味方する者はヨアブに続け。」と叫び続けた。だが、兵士たちが前に進もうとした時、そこにはアマサの遺体が血にまみれて転がっていたので、思わず兵士たちは立ち止まった。ヨアブの部下はその様子を見て、アマサの遺体を道から畑に移し、その上に衣をかぶせた。これで、後続の兵士たちが立ち止まることもないだろうと思ってのことである。そして目論見どおり、兵士たちは皆、ヨアブの後に続いてシェバを追跡し始めた。 （次回に続く） 参考地図1-6-22：帰還への地ならし〜シェバの反逆
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