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(2010-8-19) ダビデ、ガトにいるアキシュに身を寄せる part 2 （前回からの続き） 戦果品を受け取るとアキシュは喜び、ダビデに尋ねた。「今日はどこを襲ったのか。」 するとダビデは、ユダのネゲブを襲った、エラフメエル人のネゲブを襲った、カイン人のネゲブを襲った・・・などと嘘をついた。また、嘘がばれないように、ダビデは捕虜を引くことをせず、攻撃した町の住民は皆殺しにしていた。もしも生かして捕らえて捕虜を連れて帰ったとして、その捕虜がアキシュに尋問されては、ダビデの嘘がばれてしまうからである。 少なくともダビデがペリシテ人の地に住む間、ダビデはイスラエルに害を与えることなく過ごし続けなければならない。ダビデにとっては、これが考えつく精一杯の策だった。 一方のアキシュは、これだけダビデがイスラエルの地を荒らし回り続ければ、ダビデはもうイスラエルには帰られなくなっただろうと考えた。 「彼は自分の民イスラエルにすっかり嫌われただろうから、いつまでも私のしもべでいることであろう。」 そうしてある日。ペリシテ人は、イスラエルと戦うために軍を集結させた。集められる限りの兵を集めることとなり、アキシュにも召集がかかった。アキシュは出陣にあたり、ダビデにも声をかけた。 「この度、イスラエルを攻撃することになった。あなたも、あなたの兵も私と一緒に先陣に加わってほしい。」 同胞を攻撃する戦争に参加することはためらわれたが、今のダビデの境遇では断ることができない。ダビデは勇ましくアキシュに答えて言った。 「わかりました。この度の戦で、しもべの働きがおわかりになるでしょう。」 ダビデの了解を得たものの、アキシュはダビデに気を遣って言った。 「いや、あなたは私の護衛の役目を果たして欲しい。」 前線に出なくてもよいことになる。ダビデは形どおりの礼をアキシュに言ったが、内心では同胞を攻撃しなくても済むことにほっとした。だが、この戦がイスラエルの危機であることには違いなかった。 （サムエル記上第２７章〜第２８章第２節より） 参考地図1-6-10：ダビデ、ナバルに物資を乞う
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