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(2009-12-7) 民、サムエルに王を求める part 1 そうして長い時間が過ぎた。サムエルは年老いたので、イスラエルのために裁きを行う者として息子たちを任命した。彼らはベエル・シェバで裁きを行ったが、彼らは父親には似ず、不正な利益を求め、賄賂を取って裁きを曲げた。 あまりにも彼らの裁きがひどいので、イスラエルの長老たちは集まってサムエルのところに談判しに来て言った。 「あなたは既に歳を取られ、息子たちはあなたの道を歩んでいません。大変言いにくいことですが・・・」 そうしてサムエルの息子たちの行いをつぶさに述べた。 サムエルは深いため息をついた。彼は、祭司エリとその息子たちのことを思い出していた。まるであのときと同じではないか。このままでは私と息子たちもまた、神の裁きを受けるのだろうか。 長老たちは続けた。 「そこでお願いがあります。今こそ他のすべての国々のように、我々のために裁きを行う王を立ててください。」 その申し出にサムエルは難しい顔をした。確かに彼らの息子たちは不正をしているし、今、一応平穏とはいえイスラエルはたびたび外敵に悩まされている。その点から彼らの言い分も分かる。しかしサムエルにとっては神に治められる世こそが理想で、人間の王が人間を治めるような体制は悪に見えた。サムエルの考えでは人は神に仕えるべきであって、同じ人間である王に仕えるべきものではない。 サムエルはいったんさがり、神に祈った。すると神の声がした。 「民があなたに言うままに、彼らの声に従うがよい。彼らが退けたのはあなたではない。彼らの上に私が王として君臨することを退けているのだ。彼らをエジプトから導き上った日から今日に至るまで、彼らのすることといえば、私を捨てて他の神々に仕えることだった。あなたに対しても同じことをしているのだ。今は彼らの声に従いなさい。ただし、彼らにはっきり警告し、彼らの上に君臨する方の権能を教えておきなさい。」 （次回に続く） 参考地図1-6-2：サムエルとサウル
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