イスラムの歴史 (2008-8-14)

(2008-8-14)　エリコを探る　part 4

（前回からの続き）

　二人の男は約束した。「あなたたち家族のために、我々の命を懸けよう。もし、我々のことを誰にも漏らさないなら、主がこの土地を我々に与えられるとき、あなたに誠意と真実を示そう。」

　ラハブの家は城壁に面した家だったので、彼女は二人を城壁側の窓から、綱でつり降ろして逃がした。逃がす前に、彼女は二人に言った。「今はヨルダン川を目指さずに、反対の西側、山の方に行ってください。３日間はそこに身を隠し、追っ手が引き上げてから帰ってください。」

　別れる前に、二人の男はラハブに言った。「あなたの家族を守ると言ったが、次のことは守ってほしい。我々がここを攻め込むときに、この窓に真っ赤なひもを結びつけておいてほしい。あと、戦争の時には家族をこの家から出すな。外に出て巻き添えを食ったとしても、そこまで我々は責任を持てない。だが、あなたの家の中にいる者が手にかけられるのなら、その血の責任は我々にある。また、もしもあなたが我々のことを誰かに告げたなら、そもそもこの誓いは無効だ。」

　ラハブは「お言葉どおりにしましょう。」と言った。二人が遠く去っていくのを見届けると、彼女は窓に真っ赤なひもを結びつけた。

　一方、二人の男はラハブの言葉どおりに、最初は町の西にある山の中に留まった。エリコの町の追っ手はヨルダン川付近を探し回ったが、怪しい者を見つけることができず、町に戻った。

　ほとぼりが冷めると、二人はヨシュアのもとに戻り、報告した。「主は、あの土地をことごとく我々の手に渡されました。土地の住民は皆、我々のことを恐れ、怖じ気づいています。」

（ヨシュア記第２章より）

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