イスラムの歴史 (2008-1-15)

(2008-1-15)　召命　part 2

（前回からの続き）

　神は続けて、モーセに言った。「ファラオにこう言うがよい。『主が出現されました。どうか３日の道のりを荒れ野に行かせて、主に犠牲を捧げさせてください。』　だがきっと、私が強い手段を用いるまではエジプトの王はあなた方を去らせないことを私は知っている。私はその後、あらゆる手を用いてエジプトを打つ。その後初めて、王はあなたたちを去らせるであろう」

　モーセは、神にそう言われても半信半疑だった。この私が、イスラエルの民をエジプトから脱出させる指導者になる？　もちろん、同胞の現状には同情するし、憤りも感じる。だが、そのような責任を自分が完遂する自信は微塵も無かった。同胞のために何かしなければならないのはわかるが、自分が指導者となるべきかと言われれば、話は別である。そもそも、彼らが私の言うことに耳を傾けてくれるだろうか？

　それで、モーセは神に言った。「それでも彼らは、『お前のもとに主が現れるはずがない』と言って私のことなど信用しないでしょう。」

　すると、神は「あなたが手に持っている杖を、地面に投げよ」と言われた。モーセがそのとおりにすると、杖は蛇になったのでモーセは驚いて飛びのいた。

　神はモーセに、「手を伸ばして、蛇の尾をつかめ」と言われた。モーセが恐る恐るそのとおりにすると、それは手の中で杖に戻った。

　神は続けて言った。「こうすれば、彼らも主があなたのもとに現れたことを信じるであろう。それでも信じないかもしれない。　－　あなたの手を、ふところに入れてみなさい。」

　モーセが言われたとおりに手をふところに入れて出してみると、手は真っ白な雪のような色になっていた。モーセが驚いていると、神が「もう一度手をふところに入れてみるがよい」と言った。再び手をふところに入れて出してみると、手の色は元に戻っていた。

（次回へ続く）

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