イスラムの歴史 (2008-1-21)

(2008-1-21)　召命　part 3

（前回からの続き）

　神は続けて言った。「たとえ彼らが最初のしるしを信じなくとも、２番目のしるしは信じるであろう。もし彼らがそれも信じないときは、ナイル川の水を汲んで地面にまくがよい。水は地面で血の色に変わるであろう。」

　立て続けに奇跡を見せられても、モーセはこの責任を引き受ける自信が無かった。モーセは言った。「ああ、主よ。私は弁が立つ方ではありません。あなたがしもべにお言葉をかけてくださった今でもそうです。私は口べたなのです。」

　すると神は言った。「一体、誰が人間に口を与えたというのか。主なる私ではないか。さぁ、行くがよい。私があなたの口と共にあって、あなたが語るべきことを教えよう。」

　なおもモーセは抗って言った。「ああ、主よ。私はとても、このような重い責任を負える人間ではありません。どうか、他の適任な人を見つけて遣わせてください。」

　すると、ついに神は怒りを発して言った。「あなたにはアロンという兄弟がいるではないか。彼は雄弁であることを私は知っている。彼はあなたに会おうとして、こちらに向かっている。彼によく話し、語るべき言葉を彼に託すがよい。私はあなたの口と共にあり、また彼の口と共にあって、成すべきことを教えよう。彼はあなたに代わって民に語る。彼はあなたの口となり、あなたは彼に対して神の代わりとなる。さぁ、その杖を手にして行くのだ。」

　ついにモーセはひれ伏して、神の命令を受諾した。

（出エジプト記第３章～第４章第１７節より）

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