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(2007-10-17) ユダとタマルの話 part 3 （前回からの続き） 「あとで、約束の子山羊を送り届けよう。」そう言って、ユダは先を急いだ。結局、先の女は、交わる間も顔を見せることはなかった。 ユダが去ると、タマルはそっとその場を立ち去り、自分の家に戻った。やがてタマルは、ユダの子を身ごもった。
ユダは後日、件の女に約束の子山羊を届けさせようと人を遣わせたが、結局、その女は見つからなかった。使いの者は、ユダのいう場所のあたりで女の居場所を尋ねまわったが、その土地の者たちは「いや、ここには神殿娼婦などいません。」と言うばかりであった。仕方なくその人はユダのところにもどって、仔細を報告した。 「困ったな」ユダは弱って言った。「杖と印章が持っていかれてしまった。まぁいい、この件はそのままにしておこう。ことを大げさにすると、物笑いの種になるだけだ。それに、私は子山羊を送ろうとしたのに、彼女の行方が知れなくなったのだ。私の責任ではあるまい。」 （次回へ続く）
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