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(2007-6-21) アブラハム part 6 アブラハムの話を続ける。
さらに時が流れたあとで、神がアブラハムのもとに現れた。「私はあなたと契約を結ぶ。私はあなたとあなたの子孫を繁栄させる。また、カナンの地（＝現代のパレスティナ地方）をあなたの子孫に与える。代わりに、あなたの一族の男子は全て、生まれて８日目に割礼を受けなさい。」 そうして神はアブラハムに言った。「私はあなたの妻のサラに子どもを授けよう。諸民族の王となる者が彼女の子孫から生まれる。」 これを聞いたアブラハムはひれ伏しつつも、密かに笑った。「私もサラも高齢なのに、今さら子どもに恵まれるはずがない」 そうしてアブラハムは神に言った。「イシュマエルが御前に繁栄しますように。」（(2007- 6-15) アブラハム part 2参照。イシュマエルは、アブラハムと側女のハガルの間に生まれた子） 神は言われた。「いや、私はあなたとサラの間に男の子を授ける。その子の名前をイサク（彼は笑う、の意）と名付けなさい。」 神の言葉に従い、アブラハムは、一族の男に割礼を施した。やがて本当にアブラハムとサラの間に子どもが生まれた。アブラハムは先の神の言葉に従い、イサクと名付け、その子にも割礼を施した。 （旧約聖書 創世記 第１７章、第２１章３節から）
上の話は、(2007- 6- 4) 聖書の成り立ち part 4との関係で言えば、Ｐ文書（祭司文書）にあたる。一方、聖書の中にはＪ文書（南王国文書）による話も載っている。これも紹介しておこう。
ある暑い日の真昼に、アブラハムがテントの入り口に座っていた。ふと見上げると、そこには３人の男が立っていた（実は神と天使？ 聖書の中では明言はされていない）。アブラハムは３人を、料理でもてなした。すると神は言われた。「私は来年の今頃にまた来ますが、その頃にはあなたの妻のサラには男の子が生まれているでしょう。」 サラはテントの入り口でこれを聞いていたが、密かに笑った。アブラハムもサラももう年老いて、サラは月のものがとうになくなっていた。もう子どもに恵まれることなど、あろうはずが無い。 すると、神はアブラハムに言った。「なぜサラは笑うのか。なぜ高齢だから子どもができないなどと思うのか。神に不可能はない。」 サラは恐ろしくなって言った。「私は、笑ってなどいません。」 しかし、神はたたみかけるように言われた。「いや、あなたは確かに笑った。」 時が流れ、果たして、二人のあいだに男の子が生まれた。 （旧約聖書 創世記 第１８章、第２１章１〜２節から）
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