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(2007-5-16) ソドム その後 さて、ソドムの話には、実はさらに続きがある。私がソドムのエピソードを選んだのは「こんなことまで聖書に書くのか？」と驚いた話の１つが今日のトピックスだからである。 先に紹介した、神に滅ぼされたソドムの町の話は、どこかで聞いたことがある人が多いと思う。しかし、その続きについてはどうだろうか？
神によって滅ぼされたソドムの町から逃れたロトと２人の娘は、その後、山の中に住み続けた。時が流れていく。町は滅ぼされ、山には３人の他には誰もいない。２人の娘は、嘆いた。「こんなところで住んでいても、私たちは夫を見つけることができない。これじゃぁ、子どもができる前に私たちは死んでしまうわ」 そこでこの娘たちは、あることを企んだ。
ある日の夕食。娘たちは、父親に、いつもより多くのワインを勧めた。勧められるままにロトは酒を飲み、したたかに酔った。そうしてロトは、前後不覚に眠りについた。 そうしておいて、上の娘は、ロトの寝床に入った。夢現のまま、ロトは自分の娘と寝たのである。と、いうよりも、娘が自分の寝床に入ってきたことさえ覚えていなかった。ことが終わると、娘はそっと父親の寝床を去った。
日を置いて、また同じように父親にたくさんのワインを飲ませ、へべれけにした上で、今度は妹が同じように父親の床に入り、寝た。今度も同じように、ことが終わると妹はそっと父親の寝床を去った。
そうして二人とも、やがて妊娠し、子どもをもうけた。姉の子どもはモアブ人の祖先となり、妹の子どもはアンモン人の祖先となった・・・ということで、聖書はこの章を終えている。
参考：古代イスラエル近辺の地図 こんな話が聖書に載っているはずがない、と思うのであれば、実際に（旧約）聖書を参照していただきたい。創世記第１９章である。
このホームページの準備段階で聖書の創世記を読んでいて、正直言って、私は驚いた。「こんな話まで載っているの？」と。同時に、「まるでギリシア神話みたいだ」とも思った。ギリシア神話もエロスの話が多い。しかし、まさかこともあろうに、聖書にこういう話が載っているとは・・・ というのが、私の最初の感想であった。
みなさんの、聖書に対するイメージを少しでも変えることができたとすれば、今日の記事を書いた意義があったというものであろう。
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