イスラムの歴史 (2019-9-21)

(2019-9-21)　エレミヤの釈放

　エルサレムを破壊し、主立った民をバビロニアへ連れ去った後のユダの処置について、バビロニアの王ネブカドネザルは、シャファンの孫でアヒカムの子であるゲダルヤを総督として立てた。ゲダルヤの父アヒカムは、(2018- 3-10)　ユダの王ヨシヤ　part 1で登場した、ヨシヤ王の改革を担った高官である。また、アヒカムは(2018- 9- 8)　エレミヤ、神殿で語る　part 3でも登場し、破滅の預言をして危害を加えられそうになったエレミヤを保護した。ゲダルヤは、そのアヒカムの子である。(2019- 8-24)　エルサレムの陥落／第二次バビロン捕囚　part 2では、親衛隊の長ネブザルアダンが解放されたエレミヤを、ゲダルヤの家に預けて保護している。

　バビロニア軍はエルサレムやユダの捕囚民をバビロンに送るため、鎖につないで連行した。その道中、バビロニア軍の親衛隊長ネブザルアダンは、ラマに来ると、エレミヤを自分の前に連れてこさせて、言った。

　「あなたの神は、この場所に災いをくだすと告げておられたが、そのとおりに災いをくだし、それは実行された。さあ、今日私はあなたの手の鎖を解く。もし、あなたが私と共にバビロンに来るのが良いと思うならば、来るがよい。あなたの面倒を見よう。一緒に来るのが良くなければ、やめるがよい。目の前に広がっているこのすべての土地を見て、あなたが良しと思い、正しいとするところへ行くがよい。ゲダルヤのもとに戻り、彼と共に民の間に住むがよい。彼は、バビロンの王がユダの町々の監督をゆだねた者である。さもなければ、あなたが正しいとするところへ行くがよい。」

　親衛隊の長はエレミヤに食料の割り当てを与えて釈放した。こうしてエレミヤは、ミツパにいるアヒカムの子ゲダルヤのもとに身を寄せ、国に残った人々と共にとどまることになった。

　ゲダルヤが総督として任命されたことを聞いたユダの残存部隊とユダの残留民たちは、ゲダルヤのもとに集まってきた。それはネタンヤの子イシュマエル、カレアの二人の子ヨハナンとヨナタン、およびタンフメトの子セラヤ、ネトファ人エファイの一族、マアカ人の子であるヤアザンヤ（エザンヤ）とその部下たちであった。

（列王記第２５章第２２節～第２３節、エレミヤ書第４０章第１節～第８節より）

参考地図1-9-1：エレミヤの釈放
　

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