イスラムの歴史 (2011-9-10)

(2011-9-10)　ソロモン王の統治と繁栄　part 1

　ソロモン王は全イスラエルを治めるための体制を整えていった。ソロモン王を補佐した高官たちは以下のとおりとされる。

　ツァドクの子アザルヤは祭司。ツァドクとアビアタルも祭司、とされているが、アビアタルはソロモンによってすでに追放されていた。実際にはツァドクとその子アザルヤがソロモンの祭司を務めたのであろう（アビアタルの追放については(2011- 8-13)　アドニヤ派のその後　part 3参照。ツァドクはアブサロムの反乱の際にダビデがエルサレムに潜伏させた祭司で（(2011- 2- 7)　神の箱参照）、ソロモンの王位継承の争いの際には、ソロモン側についてソロモンに油を注いで王とした祭司。(2011- 7- 2)　王位継承の争い　part 3参照）。

　シシャの二人の子エリホレフとアヒヤは書記官。アヒルドの子ヨシャファトは補佐官。ヨヤダの子ベナヤは軍の司令官（ベナヤは、ソロモンが王に就いた際にソロモンの命を受けてライバルの兄、アドニヤなどを討った人物。(2011- 8- 6)　アドニヤ派のその後　part 2などを参照）。ナタンの子アザルヤは知事の監督。ナタンの子ザブドは、王の友にして祭司（アザルヤ、ザブドの親のナタンは、聖書中には明記されていないが、たびたびダビデに助言した預言者ナタンのことか？）。アヒシャルは宮廷長。アブダの子アドニラムは、労役の監督。

　ソロモンはイスラエル全国に１２人の知事を置いた。彼らは王と王室のための食糧を調達することとされ、それぞれの知事は毎年１ヶ月分の食糧を調達することになっていた。その知事の一覧は下の地図のとおりである。番号は聖書の列王記上第４章第８節～第１９節に登場する順番を便宜的に付した。

　なお、４番のベン・アビナダブ及び８番のアヒアマツが、それぞれソロモンの娘のタファト及びバセマトを妻に迎えていた。

　ユダとイスラエルの人々は海辺の砂のように数が多く、彼らは飲食に困ることはなく、喜びに満ちた生活を送ったという。

（次回に続く）

参考地図1-6-26：ソロモンの行政区

参考表　ソロモンの行政区

前の記事　　　次の記事