イスラムの歴史 (2009-12-28)

(2009-12-28)　サムエル、サウルに油を注ぐ　part 5

（前回からの続き）

　さらにサウルと若者が歩いていくと、ベテルに参拝に行く３人の男と会った。一人は子山羊３匹を連れ、もう一人は３個のパンを持ち、もう１人はぶどう酒を一袋持っていた。挨拶をしてサウルが頼むと、彼らは２個のパンをサウルに渡した。

　さらにサウルたちがギブアに入ると、彼らは高台から降りてくる預言者の一団と出会った。すると突然、神の霊がサウルに激しくくだり、サウルは預言する状態になった。そうして預言者たちに混じって預言しているサウルを見て、以前からサウルを知る者たちは言った。

　「一体、キシュの息子（＝サウル）に何が起こったのだ。サウルもまた預言者の仲間か。」

　サウルは預言する状態からさめると、聖なる高台へ行った。

　そこにはサウルのおじもいた。サウルを久しぶりに見たおじは、サウルとその従者に言った。

　「お前たちは、どこに行っていたのだ。」

　サウルは答えた。「ロバを捜しに行きましたが、見つからなかったのでサムエルのもとに行きました。」

　サムエルと言えば、今やイスラエル随一の祭司である。おじは興味を持って聞いた。

　「サムエルはお前たちに何と言った？」

　サウルはおじに答えて言った。「ロバは見つかったと教えてくれました。」

　だがサウルは、サムエルの語った王位のことについてはおじには話さなかった。

（サムエル記上第９章～第１０章第１６節より）