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(2009-8-6) ダン族の移動 part 3 （前回からの続き） そうしてその５人の男はさらに旅を続け、ライシュにたどり着いた。そこの民はシドン人（『新共同訳 旧約聖書略解』（木田献一監修、日本キリスト教団出版局、２００１年）p.308によれば、フェニキア地方のシドンの人々）のように静かに、また穏やかに安らかな日々を送っていた。その地には人をさげすんで権力を握るものはまったくなく、シドン人からも遠く離れ、どの町とも交流がなかった。いわばユートピアのような場所だったのであろう。
その町を確認すると、５人の男は同族の男たちのもとに帰った。ダン族の男たちは「どうだった？」と尋ねた。５人は答えて言った。 「彼らに向かって攻め上ろう。我々はその土地を見つけたが、非常に優れていた。あなたたちは黙っているが、ためらわずに出発し、あの土地を手に入れるべきだ。行けば、あなたたちは穏やかな民のところに行くことができる。神があなたたちの手にお渡しになったのだから、その土地は大手を広げて待っている。そこは、この地上のものが何一つ欠けることのないところだ。」 ダンの氏族６００人の男は武器を身に帯び、ツォルアとエシュタオルから出発した。 彼らは進軍し、やがてエフライム山地にあるミカの家の付近に来た。先に偵察の任にあった５人の男が、仲間に言った。 「この建物の中にエフォド（金の神像）やテラフィム（その家の守り神）、彫像と鋳像があるのを知っていますか？ 今、どうすべきか決めてください。」 一同は相談し、それらの彫像などを奪うことに決めた。 ６００人の男がミカの家の前に立つ中、５人の男が門を叩くと、緊張した面持ちのレビ人の祭司が出た。用件を聞こうとする祭司を遮り、５人の男はミカの家にずかずかと入っていった。 （次回に続く）
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