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(2009-6-4) 士師サムソン part 5 （前回からの続き） 途中、ティムナ近郊のぶどう畑まで来たところで、一行は休憩した。サムソンが用を足そうと両親から離れたところ、一頭の若い獅子が吠えながらサムソンに向かって駆けてきた。 ところがサムソンに神の霊が宿り、彼には不思議な力が突然と満ちあふれた。サムソンは素手で獅子をつかまえると、まるで子山羊を裂くようにその獅子を裂いてしまった。 何事もなかったようにサムソンは両親のところに戻り、そうして先ほどの出来事についても、両親には何も語らなかった。やがて一行は目的の娘のところにたどり着き、サムソンは娘に声をかけた。娘はサムソンにとても似合うように見えた。 「ふむ。ペリシテ人の娘というから心配したが、なかなかよい娘ではないか。」 両親は胸をなで下ろした。 さしあたり彼らは家に戻り、日を改めて婚礼のために出かけることになった。 後日。一行は再びティムナを目指したが、その途中、サムソンはふとあの獅子のことが気になった。両親に待つように告げ、道から外れて例の現場に行くと、そこには獅子の死体があり、その死骸には蜜蜂の群れがいて、蜜があった。彼は手で蜜をかき集め、歩きながら食べた。そうして戻り、両親にも蜜を分け与えた。だが、その蜜が獅子の死骸からかき集めたものだとは言わなかった。 （次回に続く）
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