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(2007-6-27)　アブラハム、イサクをささげる　後編

（前回からの続き）

　薪を並べると、意を決してアブラハムは用意していた縄でイサクを縛り、薪の上に息子を横たえた。「父さん。何をするの、父さん！」息子の言葉に、アブラハムは泣きながら答えた。「許せ。神がいけにえとして求められているのは、実はお前なのだ。」　そうして刃物を手に、息子に手をかけようとしたところで、天使がアブラハムに叫んだ。「待て。お前の気持ちは分かった。その子を殺めてはならない。」

　天使は続けた。「お前が真に神に従う者であることが証明された。もう充分だ。お前は、大事な息子ですら、神に捧げることをためらわなかった。」

　アブラハムが見渡すと、木の茂みに羊がもがいていた。アブラハムはその羊を捕まえて、息子の代わりに羊を捧げ、その場に泣きながらひれ伏した。

　神はさらに告げて言った。「あなたは自分の一人息子すらも惜しまなかったので、私はあなたを祝福しよう。あなたの子孫は天の星のように、海辺の砂のように増え、繁栄する。あなたの子孫は敵の城門を勝ち取る。あなたが私に聞き従ったからである。」

　こうして、アブラハムやイサクは無事、ベエル・シェバに戻った。

（旧約聖書　創世記第２２章から）

参考地図1-2-1：古代イスラエル

（(2007- 6-14)の図を再掲。注意事項についてはその記事を参照してください）

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