イスラムの歴史 (2019-10-30)

(2019-10-30)　新しい契約　part 2

（前回からの続き）

主はこう言われる。
太陽を置いて昼の光とし
月と星の軌道を定めて夜の光とし
海をかき立て、波を騒がせる方
その御名は万軍の主。

これらの定めが
私の前から退くことがあれば、と
主は言われる。
イスラエルの子孫は
永久に私の民となることはない。

主はこう言われる。
もし、上においては、天が測られ
下においては、地の基もといが究められるなら
私がイスラエルのすべての子孫を
彼らのあらゆる行いのゆえに
見捨てるであろう、と
主は言われる。

　見よ、主にささげられたこの都が、ハナンエルの塔から角の門まで再建される日が来る、と主は言われる。測り縄は更に伸びてガレブの丘に達し、ゴアの方角に回る。死体と灰の谷の全域、またキドロンの谷に至るまでと、東側の馬の門の角に至るまでの全域は、主のものとして聖別され、もはやとこしえに、抜かれることも破壊されることもない。

　「新しい契約」という言葉を聞けば、やはりキリスト教の祖イエスを意識せずにはいられない。かつてモーセとイスラエルの民が交わした契約に代わり、新しい契約という概念をイエスは用いたからである。もっとも、エレミヤはそういう意識でこの言葉を用いたとは思えない。民がモーセ時代の契約を破ったために破滅したが、もう一度やり直せるときが必ず来る。その時には神とイスラエル、ユダの民はまた契約を結び直し、その庇護を得られるときが来る。新しい契約に基づく理想の時代を迎えるのだという希望を、エレミヤは抱いていたのではないだろうか。

（エレミヤ書第３１章第２７節～第４０節より）

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