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(2014-9-6) ハザエル、ダマスコの王になる ある時、エリシャがダマスコを訪れたときのことである。アラムの王ベン・ハダドは病気であった。「神の人がここに来た。」と知らせる者があって、王はハザエルに言った。「贈り物を持って神の人を迎えに行き、私のこの病気が治るかどうか、彼を通して主の御旨みむねを尋ねよ。」 ハザエルは贈り物として、ダマスコの全ての価値ある物をらくだ４０頭に載せて携え、エリシャを迎えに行った。彼はエリシャの前に立って言った。「あなたの子、アラムの王ベン・ハダドが私をあなたに遣わしました。この病気が治るかどうかと言っています。」 エリシャは言った。「行って王に言うがいい。『あなたは必ず治る。』と。しかし、主は彼が必ず死ぬことを私に示された。」 そう言うとエリシャは、ハザエルが恥じ入るほどじっと彼を見つめ、そして泣き出した。ハザエルは、「どうしてあなたは泣かれるのですか。」と尋ねた。エリシャは答えて言った。「私はあなたがイスラエルの人々に災いをもたらすことを知っているからです。あなたはその砦に火を放ち、若者を剣にかけて殺し、幼子を打ちつけ、妊婦を切り裂きます。」 ハザエルは驚いて「このしもべ、この犬にどうしてそんな大それたことができましょうか。」と言ったが、エリシャは「主は、あなたがアラムの王になることを私に示された。」と答えた。 彼はエリシャのもとを離れ、自分の主君のところに帰った。王は「エリシャはお前に何と言ったか。」と尋ねた。「必ず治る、と彼は言いました。」とハザエルは答えた。ハザエルは自分の家に戻り、床に就いたが、眠れなかった。闇が彼を覆う。エリシャの言葉が彼の頭の中で繰り返しささやき続けた。『主は、あなたがアラムの王になることを私に示された。』 野心がむくむくと彼の心の中を満たしていった。 翌日。ハザエルは王の部屋に入ると、布を取って水に浸し、王の顔を覆った。呼吸が苦しくなってもがく王の口に、ハザエルはさらに濡れた布をねじ込み、顔を手でふさいで呼吸を止めた。何分経っただろうか。王の体は動くことを止め、ただの物体となった。布を取り去ると、ハザエルは王の侍従を呼んでその死を宣告し、そして彼に代わってダマスコの王となった。 （列王記下第８章第７節〜第１５節より） 参考地図1-7-17：ナアマンとエリシャ〜ハザエル、ダマスコの王になる
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