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(2013-2-3) 預言者ミカヤとアハブ王 part 1 聖書の中の話に戻る。ナボトのぶどう畑の一件があってから３年間が過ぎた。その間、北イスラエルとアラムの間には戦争が無く、平和のうちに時が経った。 するとある日、ユダの王ヨシャファト（在位紀元前868〜紀元前847年）がアハブ王を訪ねてきた（ヨシャファトは、ユダの先王アサの子。(2012- 4-14) サマリア建都／ユダ国のアサ、没する参照）。アハブはヨシャファトを歓待した。南北の王は歓談したが、その最中、アハブ王はふと家臣たちに言った。「お前たちは、ラモト・ギレアドがそもそも我々のものであることを知っているであろう。だが、我々は何もせずにいて、アラムの王の手からそれを奪い返せないままでいる。」 ふと、その場が静かになった。アハブ王の言葉が、戦争を予感させたからである。静寂の中、アハブ王はヨシャファトに向き直ると言った。「私と共に行って、ラモト・ギレアドと戦っていただけませんか。」 それに対してヨシャファトは言った。「私はあなたと一体、私の民はあなたの民と一体、私の馬はあなたの馬と一体です。」 しかし同時にヨシャファトはイスラエルの王に続けて言った。「まず主の言葉を求めてください。」 そこで、アハブは４００人の預言者を召集し、「私はラモト・ギレアドに行って戦いを挑むべきか、それとも控えるべきか」と問うた。 ４００人の預言者は全員、口をそろえて言った。「攻め上ってください。主は、王の手にこれをお渡しになります。」 あまりにも威勢の良い意見しか出なかったため、一抹の不安を覚えたのだろうか。ヨシャファトはアハブに言った。「ここには、このほかに我々が尋ねることのできる主の預言者はいないのですか。」 すると、イスラエルの王は忌々しげにヨシャファトに答えて言った。「もう一人、主の御旨を尋ねることのできる者がいます。しかし、彼は私に幸運を預言することがなく、災いばかり預言するので、私は彼を憎んでいます。イムラの子ミカヤという者です。」 ヨシャファトはアハブを諫めて言った。「王よ、そのように言ってはなりません。」 そこでイスラエルの王はヨシャファトと共にサマリアの城門の入り口にある麦打ち場で、それぞれ正装して王座に着いた。預言者たちは皆、その前に出て預言していた。ケナアナの子ツィドキヤが数本の鉄の角を作って、「主はこう言われる。これをもってアラムを突き、殲滅せよ。」と言うと、他の預言者たちも皆同様に預言して、「ラモト・ギレアドに攻め上って勝利を得てください。主は敵を王の手にお渡しになります」と言った。 （次回に続く） 参考地図1-7-12：預言者ミカヤとアハブ王
参考表 この時期の南北朝の王
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