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(2010-11-4) エルサレム攻略／王宮の建設 ペリシテ人の攻撃を撃退した後、ダビデは密かにあることを考えていた。やがて、彼はそのアイディアを実行に移すことにした。ダビデは自分の兵に向かって言った。 「我々はこれから、エルサレムを攻める。」 そこは、在来のカナン人であるエブス人が治める町であった。イスラエル１２部族が支配する地域の中にあって、浮島のようにカナン人が独立を保てたのは、そこが高地にあって天然の要害のような状態にあったからであろう。 ダビデは兵を率い、エルサレムを包囲した。エルサレムを守るエブス人は、ダビデをからかって言った。「お前はここには入れまい。目の見えない者、足の不自由な者でも、お前を追い払うことは容易だ。」 しかし、ダビデはこれを破り、エルサレムを陥落させた。エルサレムにあった、水を汲み取るための秘密のトンネルを使って町に入ったとされる。歴代誌上第１１章第６節の記述からすれば、あるいはヨアブが先陣を切ったのかもしれない。
ダビデはエルサレムを落とすと、それをダビデの町と呼び、周囲に城壁を築いた。言わずもがな、現代のイスラエル国の首都であるエルサレムの起源となる町である。ダビデが占領して構築した町は、今日のエルサレム旧市街の南側、有名な嘆きの壁のある部分よりも数百メートル南側の、いわば丘の稜線の上にある。東西の両側は谷になっているため、防御にも適していると考えたのだろうか。 また、エルサレムはユダ族の土地と北イスラエル諸部族の土地との中間にあり、両方に目配せができるという意味でもダビデにとって都合がよかった。
城壁の構築と平行して、ダビデは自分の家の建設に着手した。聖書の記述によれば、ティルスの王ヒラムはダビデが王になると、使節を派遣してきてダビデを祝福し、物的援助を申し入れたという。ダビデはこれをありがたく受けた。ティルスの王ヒラムはレバノン杉や木工・石工を送ってきた。それらの援助もあって、やがて王宮は完成し、ダビデは王宮に住むようになった。王宮といっても町自体がまだ小さかったため、それほど大きなものではなかったものと思う。 （サムエル記下第５章第６節〜第１２節より） 参考地図1-6-16：ダビデ、イスラエルの王になる〜エルサレム攻略
参考地図1-6-17：エルサレム
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