|
Copyright(C)2007-2010. Hidenori Tsuchikura. All rights reserved (Except some contents I write "this is other person's or organization's product.")
|
|
(2010-3-11) サムエル、ダビデを見いだす part 4 （前回からの続き） エッサイも、他の子どもたちもあっけに取られた。大預言者が、末っ子ダビデに両手を置いて食い入るように見つめているのが、どうにも解せなかったのである。 やがて、無事任務を終えたサムエルは、自分の席に戻った。我に返ったサムエルは、隣席の者と雑談を交わし、そうして場の雰囲気は何気ないものにまた戻った。 会食が終わったとき、サムエルはエッサイを呼んで、彼にだけ話した。 「彼こそ − ダビデこそ、サウルの次に王になる者である。彼はもはや、油を注がれた者なのだ。主は彼をお選びになった。」 エッサイは仰天した。自分の末っ子がサウル王の次に王になると言われても、正直、信じられなかった。 「どうか内密に。彼がサウルにつぶされてはたまらない。」とサムエルは言ったが、エッサイは青ざめて言った。 「無理です。我が家の息子が、王だなんて。どうか勘弁してください。」 「もう、主がお決めになったことですから。くれぐれも、サウルに害されることのないように。」 そう言うとサムエルは去っていった。 （次回に続く）
|
|
Copyright(C)2007-2010. Hidenori Tsuchikura. All rights reserved (Except some contents I write "this is other person's or organization's product.")
|
