イスラムの歴史 (2008-7-31)

　４．ヨシュアの時代

(2008-7-31)　ヨルダン川渡河前夜

　モーセが死に、ヌンの子ヨシュアがイスラエルの民の指導者になった。今までとは異なる重責がヨシュアにのしかかった。

　（上に立つというのは、こうも違うものだろうか）　ヨシュアは感じずにはいられなかった。今までは、モーセが民を導いていた。だがもう、そのモーセはいない。これからは、自分が民を引っ張っていくのだという。

　（本当だろうか）

　いまいち、実感が湧かない。だが、しなければならないことは厳然として目の前に横たわっていた。ヨシュアは、長老たちに命じた。

　「おのおの、食糧を用意せよ。三日以内に、あのヨルダン川を渡る。約束の地に入るのだ。」

　そうしてルベン族、ガド族そしてマナセの半部族の代表を呼んで伝えた。

　「あなたがたは、ヨルダン川の東側の土地を得る代わりに、イスラエルの民がヨルダン川を渡る際には先陣を切って戦うことをモーセ様に誓った（(2008- 6-23)　ルベン族とガド族の土地　part 2参照）。約束どおり、祭司と家畜を残し、先頭で戦うのだ。イスラエルの民が約束の地を得たその後、ヨルダン川の東側に住みなさい。」

　彼らは答えて言った。「我々は、モーセ様に従ったようにあなたに従います。どうか、主がモーセ様と共におられたように、あなたと共におられますように。」

（ヨシュア記第１章より）

←前の記事へ　　　次の記事へ→