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(2007-10-26) ヨセフ part 3 （前回からの続き） さて、ここから先の話が、例によってＥ文書とＪ文書とで異なるのである。 Ｅ文書の方から紹介しよう。 Ｅ文書版の物語 弟ヨセフを殺そうと兄たちが相談する中、ルベンがそれを止めた。 「血を分けた弟じゃないか。殺すのはよそう。こらしめるために、荒れ野のこの穴に放り込もうじゃないか。」 ルベンは、あとでヨセフを助けて、父の元へ帰そうと思ったのである。 ヨセフがやって来ると、兄たちはよってたかってヨセフを捕らえ、深い穴の中にヨセフを放り込んだ。まだ子どものヨセフが、自力で脱出できる穴ではなかった。助けを求めているヨセフを放っておいて、兄たちは離れた所で食事をとった。 「いい気味だ」 兄弟たちが食事を続けている間、ヨセフは助けを求めて叫び続けた。すると、そこにミディアン人の商人が通りかかった。なにやら、穴から声が聞こえる。のぞいてみると、小さな子どもが助けを求めて叫んでいるではないか。「これは良い拾い物をした」喜んだその商人は、ヨセフを拾うとこれを捕らえてしまった。ヨセフは助かったと思ったのもつかの間、なんとこの商人はヨセフをイシュマエル人に銀２０枚で売り払ってしまった。
そうとは知らずに、後でルベンがこっそりヨセフを救うべく例の穴に戻ると、何とヨセフがいない。「大変だ。ヨセフがいない。」ルベンは自分の衣を裂いて悔やんだ。そうしてそれ以後、ヨセフは消息不明になってしまったのである。
一方のヨセフは、なんとエジプトまで連れていかれて、奴隷として売られてしまった。 （次回へ続く） （Ｊ文書、Ｅ文書については(2007- 6- 4) 聖書の成り立ち part 4を参照のこと。）
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