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(2007-8-15) ヤコブ （ハラン編） part 3 （前回からの続き） 予想もしない出来事に、ヤコブの怒りは一気に燃え上がった。ヤコブは無言でテントを出た。 一方のレアは、泣いていた。そうであろう。自分ではなく、妹を愛している男と、ことの成り行きとはいえ寝たのである。しかもその男は、自分ではなく、妹を愛するがゆえに怒ってテントを出て行った。ならばいったい、自分はどんな存在だというのか。
一方、ヤコブはそのまま一直線に伯父ラバンのところに行き、その顔を見るやいなや怒鳴り始めた。「あなたは、なんてことをするんですか！！ 私は、妹のラケルをもらう約束で、７年間働いてきたんです。私をだましたんですね！？」 老獪なラバンは、ヤコブをなだめるように言った。「まぁ、落ち着きたまえ。君は知らなかったのかもしれないが、我々の土地では、姉が嫁がないうちは妹を嫁にやることはできないことになっているのだ。とにかくこの１週間、レアとの婚礼の儀式を済ませなさい。それが済んだら、妹のラケルも嫁にやろう。だがその代わり、もう７年間、うちのところで働くのだ。」 ラバンは、これをたくらんで、あえて姉のレアを先にヤコブに嫁がせたのかもしれない。勤勉に働くヤコブを見て、もう７年間働くよう仕向けたのだろうか。 ヤコブは心の中に黒い固まりが生まれるのを抑えきれないまま、ラバンの申し出を承諾した。
１週間が過ぎ、ラバンは約束どおり、妹のラケルもヤコブの妻として与えた。ヤコブはレア、ラケルの姉妹の２人の妻を持つことになったが、３人の微妙な関係が始まることになった。 （次回に続く）
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