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(2021-10-24)　預言者ゼカリヤ　part 1

　もう一人、神殿再建工事再開を励ました預言者がいる。ゼカリヤである。こちらもどんな人物なのか、具体的なことはわからない。旧約聖書にはゼカリヤ書として、その預言の内容が伝わるのみである。

　ダレイオスの治世第２年11月（シェバトの月）のこと・・・とあるので、現在の暦では紀元前519年の１〜２月頃のころとなるが、イドの孫でベレクヤの子である預言者ゼカリヤに神の言葉が臨んだ。既に工事が再開されてから約５か月が経過している。

　その夜、ゼカリヤが夢を見ると、一人の男が赤毛の馬に乗って、谷底のミルトス(*)の林の中に立っているではないか。その後ろには、赤毛の馬、栗毛の馬、白い馬がいた。ゼカリヤが、「わが主よ、これは何ですか」と尋ねると、ひとりの使者がゼカリヤに語りかけ、「それが何なのか、教えよう」と言った。すると、ミルトスの林の中に立っている人が答えて、「これらは地上を巡回させるため、主がお遣わしになったものだ」と言った。

*ミルトス・・・ギンバイカ（銀梅花）属の樹木。

　彼らはミルトスの林の中に立っている神の使者に向かって答えた。「私たちは地上を巡回して来ました。地上の人々はすべて安らかに暮らしています。」　それに答えて、神の使者は言った。「万軍の主よ、いつまでエルサレムとユダの町々を憐れんでくださらないのですか。あなたの怒りは70年も続いています。」

　ゼカリヤに語りかけた使者は言った。「呼びかけて言え、万軍の主はこう言われる。

　私はエルサレムとシオンに
　激しい情熱を傾け
　安穏にしている諸国の民に対して激しく怒る。
　私はわずかに怒っただけだが
　彼らはそれに乗じて災いをもたらした。

　それゆえ、主はこう言われる。
　私は憐れみをもってエルサレムに帰り
　わが家をそこに建て直させると
　万軍の主はこう言われる。エルサレムには、測り縄が張られる。

　再び、呼びかけて言え。
　万軍の主はこう言われる。
　私の町々は再び恵みであふれ
　主はシオンを再び慰め
　エルサレムを再び選ばれる。」

（次回に続く）

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