イスラムの歴史 (2008-10-2)

(2008-10-2)　アカンの罪　part 3

（前回からの続き）

　くじで犯人を決めるのは、あまりにも非科学的と読者は思われるであろうが、何しろこの物語の時代は古代。様々な方法で占い、神の意思を探ることはこの地域に限らず、いろんな地域で行われていた。

　翌朝、ヨシュアは早く起き、イスラエルの民を部族ごとにまとめさせた上でくじを引いた。示されていたのは、ユダ族だった。

　ユダ族を前に残して他の部族を下がらせると、ヨシュアはさらにくじを引いた。すると、くじはゼラの氏族を示した。

　さらにヨシュアはくじをひいた。すると、ゼラの氏族の中の、ザブディ家があたった。

　ザブディ家の者を並べ、もう一度、ヨシュアがくじを引くと、アカンがあたった。ざわめきが起こる中、アカンは密かに観念した。

　ヨシュアはアカンに向き合うと、静かに問うた。「わたしの子よ（ヨシュアの子という意味ではなく、指導者として民に語りかける言葉と思われる）。イスラエルの神、主に栄光を帰し、主をほめたたえ、あなたが何をしたのか包み隠さずわたしに告げなさい。」

（次回に続く）