イスラムの歴史 (2008-5-19)

(2008-5-19)　カナン偵察　part 4

（前回からの続き）

　するとその時、神がモーセを臨在の幕屋に呼んだ。よろめくようにモーセが臨在の幕屋に行くと、神がモーセに言った。

　「この民は、いつまで私を侮るのか。いつまで私を信じないのか。私は疫病で彼らを撃ち、彼らを捨て、あなたを彼らよりも強大な国民としよう。」

　金の子牛のときと同じく、またもや神は民を滅ぼそうとしていた（(2008- 4-14)　金の子牛　part 2参照）。モーセは内心、（またか）と深い絶望に襲われながらも再び民のために必死に弁明した。一体何度、私は民のために神に謝り続けなければならないのか。

　「どうかお聞きください。もしもあなたがこの民を一挙に滅ぼされるのならば、あなたの名声を聞いた諸国民は言うことでしょう。主は、与えると誓われた土地にこの民を連れて行くことができないので、荒れ野で彼らを殺したのだ、と。あなたはこう約束されました。『主は、忍耐強く、慈しみに満ち、罪と背きを赦す方。しかし、罰すべき者を罰せずにはおかれず、父祖の罪を子孫に三代、四代までも問われる方である』と。どうか慈しみのゆえに、また、エジプトからここに至るまで赦してこられたように、この民の罪を赦してください。」

　すると、神は言った。「あなたの言葉のゆえに、私は赦そう。しかし、私の奇跡をみながら十度もわたしを試み、私の声に聞き従わなかった者は誰一人として、約束の地を見ることはない。ただし、カレブとヨシュアは別だ。彼らは私に従い通したので、私は彼らが見た土地に彼らを連れて行く。彼らの子孫がやがてその土地を継ぐことであろう。しかし今はあの平野にはアマレク人とカナン人が住んでいるから、向きを変え、葦の海の道（ルート不詳）を通って、荒れ野に向けて出発しなさい。」

　モーセは臨在の幕屋を出て自分の幕屋に戻った。

（民数記第１３章～第１４章第２５節より）

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