イスラムの歴史 (2008-3-24)

(2008-3-24)　アマレクとの戦い　part 1

　その頃、アマレク人が、レフィディム（メリバ）に滞在するイスラエルの民のところに出没し始めた。彼らからすれば、自分たちの縄張りの近くに、見慣れぬ集団がいるというので、時折、偵察の者を送ってきてはイスラエルの民を観察していた。逆にイスラエルの民も、見慣れぬ者がたびたび自分たちを観察していることに気が付いていた。

　そうしてある日、アマレク人の集団がイスラエルの民を襲撃した。数から言えばアマレク人の方が圧倒的に少なかったけれども、イスラエルの民は武器を持っていなかった。そのため、多くの者が負傷し、殺される者もあった。その場に居合わせた若い者などが、手持ちの棒や石などで防戦して、やっとのことで撃退した。

　その日の暮れに、モーセのもとで人々は相談した。「我々は武器を持っていない。これでは明日以降、あの集団に襲われるたびに犠牲者が出る。」

　その頃になると、モーセの傍らにはヌンの子であるヨシュアという若者が付くようになっていた（Ｐ文書ではエフライム族としている。民数記第１３章第８節及び第１６節参照）。ヨシュアはモーセに心酔していた若者で、モーセの仕事をよく手助けしていたし、また、頑強な若者でもあった。モーセはそのヨシュアに言った。「男子を選び出し、明日、アマレク人との戦いに出陣させるがよい。明日、私は神の杖を持って、丘の頂に立とう。」

（次回に続く）

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