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(2017-8-26) エルサレム包囲戦 part 3 （前回からの続き） 一方のラブ・シャケは、アッシリアの王がラキシュを発ったということを聞いて引き返し、リブナを攻撃しているアッシリアの王と落ち合った。王はそこでクシュ（注：アフリカのエチオピアのこと）の王ティルハカについて、「アッシリアと戦いを交えようと、軍を進めている」との知らせを受けた（もっとも、『新共同訳 旧約聖書略解』（木田献一監修、日本キリスト教団出版局、２００１年）p.421によれば、紀元前701年時点ではまだティルハカは王位には就いていなかったらしい。列王記の著者による誤りか？）。 センナケリブは再びヒゼキヤに使者を遣わして言わせた。「ユダの王ヒゼキヤにこう言え。お前が依り頼んでいる神にだまされ、エルサレムはアッシリアの王の手に渡されることはないと思ってはならない。お前はアッシリアの王たちが、すべての国々を滅ぼし去るために行ったことを聞いているであろう。それでも、お前だけが救い出されるというのか。私の先祖たちはゴザン、ハラン、レツェフ及びテラサル(*)にいたエデンの人々を討ち滅ぼしたが、これらの諸国の神々は、彼らを救えたであろうか。ハマトの王、アルパドの王、セファルワイムの町の王、ヘナやイワの王はどこに行ったのか。」
アッシリアはエルサレムに対し、繰り返し外交で揺さぶりをかけてきた。いかに圧倒的な軍事力を持っていても、攻城戦は手間がかかるし、陥落までに要する日数の分だけ、食糧も大量に消費する。エルサレムが降伏してくれるのなら、それにこしたことはない。 ヒゼキヤはアッシリアの使者から手紙を受け取って読むと、神殿に上っていった。周囲を埋め尽くすアッシリアの大軍。今やエルサレムは風前の灯火である。ヒゼキヤはアッシリアからの手紙を神の前に広げ、祈った。もはやすがれるものは神しかいない。 「ケルビムの上に座しておられるイスラエルの神、主よ。あなただけが地上のすべての王国の神であり、あなたこそ天と地をお造りになった方です。主よ、耳を傾けて聞いてください。主よ、目を開いてご覧ください。生ける神をののしるために人を遣わしてきたセンナケリブの言葉を聞いてください。主よ、確かにアッシリアの王たちは諸国とその国土を荒らし、その神々を火に投げ込みましたが、それらは神ではなく、木や石であって、人間が手で造ったものに過ぎません。彼らはこれを滅ぼしてしまいました。私たちの神、主よ、どうか今私たちを彼の手から救い、地上のすべての王国が、あなただけが主なる神であることを知るに至らせてください。」 （次回に続く） 参考地図1-8-5：エルサレム包囲戦
参考地図1-8-3：サルゴン２世、没す（再掲）
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