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(2011-7-2) 王位継承の争い part 3 （前回からの続き） 彼女が王と話し合っている間に預言者ナタンが来て、「預言者ナタンが参りました」と王に告げられた。バト・シェバはいったん下がり、ナタンは通されて王の前に進み出て地にひれ伏し、言った。 「我が主君、王よ。あなたは『アドニヤが私の跡を継いで王となり、王座につく』と言われたのでしょうか。アドニヤは今日下っていって雄牛や肥えた家畜や羊を数多く屠り、全ての王子、将軍たち、祭司アビアタルを招きました。彼らはアドニヤの前で飲み食いしながら、『アドニヤ王、万歳』と叫びました。しかし、あなたのしもべであるこの私と、祭司ツァドク、ヨヤダの子ベナヤ、あなたのしもべソロモンは招かれませんでした。このようなことになったのは我が主君、王のご意向なのでしょうか。我が主君、王は誰がご自分の跡を継いで王座につくのか、しもべたちにお知らせになっていません。」 ダビデ王は答えて、「バト・シェバをここに呼びなさい。」と命じた。彼女が進み出て王の前に立つと、王は誓って言った。 「私の命をあらゆる苦しみから救ってくださった主は生きておられる。あなたの子ソロモンが私の跡を継いで王となり、私に代わって王座につく、とイスラエルの神、主にかけてあなたに立てた誓いを私は今日実行する。」 バト・シェバは顔を地に伏せ、王に礼をして、「我が主君、ダビデ王、あなたの命がとこしえに永らえますように。」と言った。
実際のところ、ダビデがバト・シェバにソロモンを跡継ぎにすると誓っていたのかどうか、聖書中には記述はない。ダビデは「バト・シェバに立てた誓いを今日実行する」と言っているが、本当にダビデとバト・シェバの間にそのような約束があったのか、それとも老いて記憶が曖昧になったダビデがナタンとバト・シェバにうまく言いくるめられたのか。いずれにせよ、ダビデはソロモンを自分の後継者に指名し、さっそくダビデは祭司ツァドク、預言者ナタン、ヨヤダの子ベナヤを集めた。 ３人が集まると、ダビデは彼らに命じて言った。 「お前たちは主君の家臣を率いて、我が子ソロモンを私のらばに乗せ、ギホンに下らせよ。祭司ツァドクと預言者ナタンは、そこでソロモンに油を注いで、イスラエルの上に立つ王とせよ。角笛を吹いて『ソロモン王、万歳』と叫び、彼の後に従って戻れ。ソロモンは来て、私の王座につく。私に代わって王となるのは彼であり、イスラエルとユダの上に立つ君主になるよう私は彼に命じる。」 （ギホンは、ギホンの泉のことか？ もしそうなら、エルサレムのダビデの町の東の谷にある泉を指す） ヨヤダの子ベナヤは王に答えて言った。「まことに王の神、主もそう仰せになりますように。主は王と共にいてくださいました。ソロモンと共にもまた、いてくださいますように。その王座を我が主君、ダビデ王の王座より更に大いなるものにしてくださいますように。」 さっそく祭司ツァドク、預言者ナタン、ヨヤダの子ベナヤはクレタ人とペレティ人と共にさがり、ソロモンをダビデ王のらばに乗せてギホンに連れて行った。祭司ツァドクは天幕から油の入った角を持って出て、ソロモンに油を注いだ。彼らが角笛を吹くと、民は皆、「ソロモン王、万歳」と叫んだ。民は皆、彼の後に従って上り、笛を吹き、大いに喜び祝い、その声で地は揺れた。 （次回に続く） 参考地図1-6-24：王位継承の争い
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