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(2010-6-21) サウル、ダビデを追う part 2 （前回からの続き） この情報もまた、ダビデのもとにもたらされた。「サウルがこちらに向かってくるらしい」という情報だったが、真偽を量りかねたダビデは、またも祭司アビアタルを呼び、託宣を求めて言った。 「イスラエルの神、主よ、サウルがケイラに進んできて、私がここにいるためにケイラを滅ぼそうとしていることを私は聞きました。ケイラの有力者たちは、サウルの手に私を引き渡すでしょうか。しもべが聞いているように、サウルはケイラに下ってくるでしょうか。主よ、どうかしもべにお示しください。」 託宣の結果は「彼は下って来る」というものであった。 ダビデが再び、「ケイラの有力者は、私と兵をサウルの手に引き渡すでしょうか。」と尋ねると、「彼らはお前を引き渡す。」という答えが返ってきた。 すぐさまダビデは兵６００人を率いてケイラを去り、あちこちをさまよった。 一方のサウルは、ダビデがケイラから離れたとの報せを受け、出陣を取りやめて戻った。 ダビデは手下を率いて荒れ野のあちこちの要害や、ジフの荒れ野の山地に留まり、さまよった。サウルは何とかしてダビデを捕らえようと隙を窺ったが、その機会が訪れないまま時が過ぎていった。 あるとき、ジフの荒れ野のホレシャというところにダビデが潜伏しているころ、ヨナタンがダビデのところを訪ねてきた。ダビデがジフの荒れ野の辺りにいることを伝え聞き、捜しに捜してやっとダビデのところにたどり着いたのである。 ヨナタンが訪ねてきたことを聞いたダビデは、すぐにヨナタンを招き入れ、二人は再会を喜んだ。ヨナタンは言った。 「恐れることはない。父サウルの手があなたに及ぶことはない。主があなたと共におられるのだから。」 父が祭司アヒメレクを殺したことに、ヨナタンは批判的だった。またこの頃では王サウルの狂気に、密かに人心も離れ始めていた。 （次回に続く） 参考地図1-6-9：サウル、ダビデを追う
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