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(2007-10-22) ヨセフ part 1 ヤコブ最愛の妻、ラケルとの間にやっとできた子どもとあって、ヤコブはヨセフを溺愛した。溺愛ぶりが露骨で、他の兄弟は、心中穏やかではなかった。 ヨセフも８歳になって生意気盛りになった頃のある日、ヨセフは夢を見てそれを兄弟たちに話した。 「僕、夢を見たんだ。畑で僕たち兄弟が束を結わえていたら、僕の束が勝手に起きあがって、まっすぐ立ったんだ。すると、兄さんたちの束がこれも勝手に動き出して、僕の束の周りにひれ伏したんだ。」 普段の父の偏愛もある上に、こんな話をされたのではたまらない。怒りをこらえて兄たちは言った。「ほう。お前が俺たちの王になるというのか。お前が俺らを支配するとでもいうのか。」 そうして兄たちはますますヨセフを憎むようになった。 日が経ち、さらにヨセフは別の夢をみて、兄たちに話した。 「また不思議な夢を見たんだ。今度は、太陽と月と１１の星が僕にひれ伏したんだ。」 そうしてこの夢を、父ヤコブにも話した。父はヨセフを叱って言った。「一体どういうことだ、その夢は。わたし（太陽）も母さん（月）も兄さんたち（星）も、お前のところに言って、地面にひれ伏すとでもいうのか。」 兄たちはますますヨセフへの憎しみを募らせたが、父親はヨセフの話を心に留めておいた。この時代、夢も意味のあるものと考えられていたからである。 （次回へ続く）
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